ポイント①:診療報酬は基本的に”手作業で”計算している
ここで、医療の受け手として僕たちが知っておきたいポイントをお伝えします。
それは、この診療報酬、調剤報酬は、基本的に「人の手作業で計算している」ということです。
もちろん、計算自体は”レセコン”(レセプトコンピューター)というパソコンを使っていますが、「何を算定(請求)するか」を登録するのは事務さんなどの「人がすること」なのです。
これがどういう意味かお分かりになりますでしょうか?
- 誰がやるか、
- いつやるか(忙しい時か、余裕のある時か)、
- 診察をするドクターとどれくらいコミュニケーションが取れているか、
などによって、誤差が生じる可能性がある、ということです。
医療業界に触れていると、算定漏れ、という言葉と出会うことがあります。
これは、「請求できるのにし忘れた」ということです。
医療を受ける僕たちとしては、もちろん忘れてくれた方が、支払う金額が少なくなります。
しかし、かなり”誤差がある可能性”があることを頭に入れておかなければいけません。
ポイント②:事前に支払う金額が分からず、必ず後出しジャンケンになるので、支払う正当性を確認できない
治療費を払うシーンをイメージしてみてください。
窓口に行き、いくらなのか言われ、金額を支払う。
特別なことはないことですが、通常の買い物などと比較すると1点、違うことがあります。
それは、「窓口に行くまで金額がわからない」ということです。
普段通院している人からすると当たり前のことかもしれませんが、普通のスーパーや飲食店での買い物で、レジに行くまで値段がわからない、なんてことはないですよね?
しかし、医療の性質上、実際に患者さんを診てみないとわからない、ということがあります。
また、診察した結果、追加の検査などが必要な場合もあります。
命に関わるかもしれないことなので、「これはいりません」と素人が判断できるケースも極稀かもしれません。
しかし、自分の支払った金額が果たして”正当なものか”を確認する方法がないのも、また事実です。
これを良しとするか、何かが違うと思うかは、人それぞれでしょう。
ポイント③:診察の質を担保するものがほとんどない
あなたは通院する病院、クリニックをどのように決めるでしょうか?
ハッキリ言って、その病院やクリニック、もっと言うと”医師の質”を事前にこちらが把握することは、かなり難しいのが現実です。
医療にはまだ口コミサイトなども発達しておらず、「何をもって医療の質が高いと言うか」ということも、正直あいまいです。
薬の効き目自体も体質や食生活などによって、かなり個人差があります。
そんな中で、”自分がこの病気を治すにはどのお医者さんに相談すればいいか”ということが明確に分かることは、ほぼありません。
極論ですが、「自分の体質や生活は自分が1番よく知っているので、なってしまったものは自分で治す」くらいの気概がなければ、一生薬と付き合う人生になるでしょう。
そしていつかは、薬の副作用が発生する、”副作用ガチャ”に当選してしまうのです。
まとめ
今回は、日本の医療の仕組みの「治療費」に的を絞って解説しました。
今まで医療費について深く考えたことがあったでしょうか?
自分が何かの病気になった時、
- いくら支払うかもわからない
- 行く医療機関によっても値段が違うかもしれない
- どれくらいの期間、支出があるかわからない
- 診察を受けたり薬を飲んでも治るかわからない
- 薬の副作用で逆に重篤な症状が出てしまうかもしれない
などのリスクは、果たして自由を得たい人が取るべき選択肢でしょうか?
食費を削ってつみたてNISAなどをするより、よっぽど健康に投資した方が効果が高いと思いませんか?
日本は皆保険制度で自己負担の金額は低く抑えられるようにはなっていますが、その分は「健康な人」や「健康な時」に支払った保険料で補てんされています。
つまり、極論ですが、みんなが健康になって、天命をまっとうするまでにほとんど医療を頼らなくてよくなれば、日々の保険料の負担も少なくて済む、と言えるのではないでしょうか?
もっと具体的に言うと、手取りが増えるのです。
ただ、本当の意味で、医療の力がなければ生きていくのが難しい方々もいらっしゃいます。
そういった方々に対してはしっかりと手厚く補償し、生活習慣病などの”自分でコントロールできるもの”については自己責任で管理する、という流れになっても良いのかな、と思います。
目指すは、みんなが健康になって医療費が減り、僕の、そしてみんなの手取りが増えること!!
コメント