僕が医療業界でサラリーマンとして仕事を始めて以降、様々な疾患(病気、ではなくこちらの単語を本当は使いたい)について勉強してきましたが、【実際になったらどうなる】という情報がぜんぜん見当たらない、と思ってきました。
きちんとした組織のホームページで記載されているような情報は、基本的に【この病気はこんなことが起こります】【この病気はこれが原因です】【こんな対策をしましょう】という、あまり現実感のない教科書的な情報がほとんどです。
↑国立循環器病研究センター 高血圧
これでは、「こういう風になったらヤバいな」「ならないように気をつけよう」とは、思えないのではないでしょうか?少なくとも、僕は「どうしてこの疾患になってはいけないのか」ということが理解できませんでした。
なので、僕は集められる情報をもとに、
疾患(特に生活習慣病)になったらどう困るのか?
の情報を発信したい、と考えました。
この記事では、高血圧について、「高血圧とは?改めて何だっけ?」「高血圧になったらどんな生活が待ってる?」「高血圧になったときにかかるお金は?」などを書いていきます。
※僕は主に自分の食生活などが原因でなる生活習慣病にフォーカスしており、他の疾患が原因で起こるもの(特に、先天性の疾患起因など)についての言及はしておりません。ご了承ください。
なお、文字数が多すぎるので、前後編でお送りします。後編はこちら。↓
高血圧とは?改めて何だっけ?
ここの項目は、誤解なく記載するために、権威ある方々の情報を主に記載させていただきます。
高血圧というのは、血圧が高いという病態です。たまたま測った血圧が高いときには血圧が高いといえますが「高血圧症」とは言い切れません。高血圧症とは、くり返して測っても血圧が正常より高い場合をいいます。くり返しの測定で診察室血圧で最高血圧が140mmHg以上、あるいは、最低血圧が90mmHg以上であれば、高血圧と診断されます。
高血圧症は、血圧が高すぎる状態を続ける病気です。血圧とは、心臓から送り出された血液が動脈の血管壁の内側を押す力です。
高血圧症をそのままにしていると、心筋梗塞や脳卒中、腎臓病といった重大な病気を招きます。しかし、高血圧という状態だけでは自覚症状に乏しく、一般に、病気であると認識することがなかなかできません。
高血圧症が「サイレント・キラー(沈黙の殺し屋)」と呼ばれるゆえんです。ただし、ほとんどの高血圧症は、生活習慣を見直すことで改善できます。
高血圧症、とクリニックなどで診断がつく基準は、”治療ガイドライン”というもので決まっているのですが、だいたい最高血圧が140mmHg以上、あるいは、最低血圧が90mmHg以上であれば、高血圧だと言われます。
ただ、これもガイドラインの変更によって、「去年までは140だったけど、今年からは120から高血圧ということになりました」ということもある、ということです。
原因としても、かなり知られていることかと思いますが、塩分の多い食事、肥満、飲酒、喫煙などがあげられます。
なんだか、普通に生活してるだけで高血圧になってしまいそうですよね、、、
高血圧になったらどんな生活が待ってる?
本当にお話ししたいのはここからです。
実際に高血圧になったら、どんな生活が待っているのでしょうか?人によって、ライフスタイルの差はあるかと思いますが、あくまでご参考としてお読みください。
高血圧と診断されるまで
おそらく、現代の日本において、身体に特別な問題がないにも関わらず、かかりつけ医を持っていて定期的に血液検査をしている、という方は、かなり少ないのではないでしょうか?
ですので、以下のような流れがほとんどなのでは、と思います。(細かいきっかけの部分は人によると思いますが)
(周りの人だけではなく)自分も高血圧っぽいことを認識する(左のブロック)
↓
実際に健康診断の結果などから”そうかもしれない”、と知る(真ん中のブロック)
↓
そのままにしておくとヤバそうだな、と感じる(真ん中の下部分)
↓
実際に重い腰をあげ、とりあえずクリニックに「自分はどうなのか」聞きに行ってみる(右のブロック)
↓
「食事を見直してくださいね」とか、「このままだと薬を飲まないといけなくなりますよ」などと言われ、それでも改善しない場合は薬物治療へ(右の下部分)
という流れで、定期的な通院が始まるのでは、と思います。
高血圧の治療について
高血圧の治療は、
- 食事、運動療法
- 薬物治療
の主に2つに分けられます。まず始まるのは食事、運動療法です。まあ、「療法」と言いながら、実際は「塩分を控えましょう」「外食を控えましょう」「お酒は控えめにしましょう」「タバコは止めましょう」「有酸素運動しましょう」などの内容になると思いますが。
むしろ、それ以上のこと(栄養バランスや具体的な食事の献立の内容、具体的なエクササイズの種類など)を教えてくれる先生が、いわゆる【よい先生】なのではないでしょうか。1つの判断としてぜひ。
一方で、薬物治療については、様々な種類の薬があり、一概に「コレ!」と言えるものがありません。もちろん、先生の好みだったりお考え、実際の症状や年齢などで、同じ高血圧でも人によって飲んでいる薬が違う、ということも往々にして起こります。
主な治療薬の種類はこんな感じです。
- カルシウム拮抗薬
- アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)
- アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)
- 利尿薬
- β遮断薬
- α遮断薬
- αβ遮断薬
- 配合剤
なぜこんなにあるのかと言うと、薬の種類によって、作用する場所(=効果を発揮する対象)が異なっています。
例)
さらに、それぞれの薬のなかで、複数個の薬剤が、様々な製薬メーカーから発売されています。
例えば、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)を例に取ると、
- ブロプレス(カンデサルタン)→武田薬品
- ディオバン(バルサルタン)→ノバルティスファーマ
- ミカルディス(テルミサルタン)→日本ベーリンガーインゲルハイム
※()内は一般名といい、先頭の名前が通常、僕らが聞く製品名です。
などがあります。
これだけあると、自分が今、どんな薬を飲んでいて、副作用がどんなものが起きる可能性があるのか、把握するのも一苦労ですよね、、、
※先生もプロとはいえ、どんな薬があるか、覚えるのが大変だと思います。。。
しかも、1つの薬で数値が良くならない場合、複数種類の薬を組み合わせることも珍しくありません。
なので、1つの疾患に対して、2個、3個の薬を飲まなければいけない、ということもザラにあります。
一旦ここまで。続きは後編にてどうぞ。↓
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